ソマティクスで気づく心と身体

目次

ソマティクスとは?

ソマティクス?
どこかで聴いたことありますか?
日本では、まだまだ新しい響きのこの言葉。

ソマティクスのソマ”SOMA”はギリシャ語で“身体”という意味。
目で見て確認できる物質的なBODYではない。
目には見えないけど、感じることができるの部分。
魂を含んだ生きている身体を意味します。

つまり、“SOMA”は生命の途絶えた死体のBODYを”SOMA”と呼ぶことはできないのです。
生きている身体であり、自分だけが気づける感じられる粗大身な肉体部分と、繊細身な心の部分です。

”SOMATICS”は”SOMATIC”とでいう一つの単語。
複数形で”S”をつけて表現することで“SOMATICS"です。

創始者は、アメリカの心理学者でもありヨガを教える人でもあったハンナ・トーマス氏
私たちの物質的なカラダは1つだけれど
魂や心を含んでいる身体は1つと言いきれない、前後左右上下に幅広い領域であり無限。
その“SOMA”を感じるテクニックは無数にあるという考えから複数形を用いて“SOMATICS”
”SOMATICSエクササイズ”というボディワークを生みだしました。

気づきとは?

生まれた時から一緒にいる身体。
身体があることがあたり前すぎて、自分の身体を思うことがあるだろうか?
ちまたでよく耳にする“アウェアネス”という言葉、気づく意識するといった意味がある。

このアウェアネスを実行している人は、この世にどれだけいるだろうか?
私も含めてアウェアネスしている人々というのは、生きてる過程で何らかの障害を心と身体に受けて
はじめて、自分自身に気づきを向ける人たちが殆どだと思います

私の体験談。
ある日、突然息苦しさを感じる・・・
もちろん前兆はあった。
身体の不調は感じていたけど”大丈夫、気のせい・・”と無視し続けて数ヶ月、
ある瞬間、胸の中心に小さな穴が開いた感覚を感じ、その穴から空気が漏れていく感覚。
息苦しい・・・
息苦しさは、気のせいではなく数日間ずっと続いた。
そこから精神的に肉体的にどんよりと鈍く沈んでいく感覚。
体が動かない・・・
ベットから起き上がることすらできない・・・
重い、体も心もどんよりと重い。
その時に思った
わたしの身体に何が起こったんだろう?
心が先に病んだの?それとも肉体が先に病んだの?
どっちが先に、何の病気になったんだろう?

正体不明な息苦しさを抱えながら、自分の身体を意識するようになっていた。
なぜ、私の身体はこんなことになったんだろう?
不調になったのをきっかけに、自分の身体を思いやり気にしてあげるようになっていた。

私たちの多くは、物事がうまくいかなくなったり、物が壊れたりと、不調になってからじゃないと
そこに気づきを向けないようにできてるみたい。
壊れてから、はじめて意識を向けはじめて、その尊さや大切さに気づくようになる。
失ったり、病気になってからじゃないと、気づきの大切さに気づけないよう・・・

身体はいくつかの層でできている

精神世界では、身体はひとつではなくて、いくつかの層でできている。
コーシャと呼ばれる層は、魂といわれる光を一層づつ覆っていて、やはり目には見えない。
それは、肉体ではなく、とても微細なエネルギー。

私たちの身体は、魂のはいった入れ物のようなもの。
は、本来の私たちの真の姿であり不変永遠
それと真逆に、肉体を意味する体は、疲れたり病気になったり死んだりと、粗雑なものであり永遠ではない、いつかは朽ち果てる

目に見える肉体に、不具合が生じ病気になると、目に見えない心や精神の部分も同じく病におちる。

“心と体は繋がっている”と言われますが、肉体の層の部分と内側の心の部分の層には境界線はなく繋がっているから。
そして私たちは、目に見える一つの物体であるけれども、同時に目に見えないエネルギーを発しているエネルギー体でもあるので、外側(肉体)からの振動内側(心)にも響くようにできている。

もちろん、その逆の、内側(心)の不調好調の振動も外側(肉体)に響くということになります。
つまり、心と体は漢字の如く“一心同体”と書き表すことができるのは、私たちの心も含めた“身体”は見えない層で重なっているからです。

心の不調好調は体に現れるし、体の不調好調も心に現れて、それらはほぼ同時に生じる。
そして、それらをコントロールできるのが私たちの“脳”です。

ソマティクスは脳のエクササイズ

ソマティクスは脳のエクササイズ
そうなんです!
脳を介して行う緩く心地よいエクササイズ

子どもから大人、高齢者の方、体に障害をもつ方、怪我をしている方、腰痛や痛みを抱えている方
誰もが無理をせずに行えるエクササイズです。

動きはとてもシンプルで、ほぼ寝っ転がった状態でスローリーに行います。
体幹を強化して、筋肉ムキムキにする目的はまったくありません。

ソマティクスエクササイズは、もともと持って生まれた柔軟な筋肉を取り戻すためのワーク。
脳を介して硬くなった筋肉を徐々に緩めて元の状態に戻していくボディワーク

生きる上でストレスはなくてはならないもの。
ストレスを感じるから、上手く生きていける私たち。
問題点は一つで、ストレスを感じた時のストレス反応筋肉の収縮を健全に保つこと。
縮まったままにしておかないことです。
この筋肉の収縮は、なくてはならないものだけど、ギュッと縮んだ後でしっかり緩める。

元のリラックスしている筋肉の状態に戻してあげないとどうなる?
スポンジをギュッと絞りそのままの状態で乾燥させるとどうなる?
誰かが、水を与えてあげないかぎり、スポンジは永遠にずっと固まったままのはず
人の筋肉はガチガチに硬まったまま慢性化し、それが完治できない腰痛になったり何十肩といった肩こりになる。
スポンジは自分で水に飛び込むことはできないけど・・・
私たち人は、ソマティクスエクササイズという自分で行えるエクササイズで、慢性化し硬くなった筋肉を元の柔軟な状態に戻すことができるんです。

エクササイズの特徴は、自分の身体の声を聴きながらマイペースで行う。
ヨガでいうインストラクターを、ソマティクスではエデュケーターと言います。
そのエデュケーターの声の誘導に耳を傾けて、自分の感じたとうりに動いていく。
ポーズのお手本を見せることはなく、自分の身体と相談しながら動いていくのです。

骨格や筋肉のつきかたなどなどは千差万別ですし、一人一人の体調や心の状態、怪我があるないなどの状態もみんなそれぞれ違います。
だから、真似をして同じように行うのではなく、自分のその日の身体の調子に合わせてマイペースで行うことが重要です。

自分と向き合う時間を大切にしているソマティクスエクササイズ。
ですから、人の目を気にせず指導者の言いなりにもなるのではなく、とことん自分を大切に思いやりながら行うことが目的。
目から入る情報を少しの間ストップさせて、聴覚を使ってゆっくりと動いていくのは、とても心地よいものです。

自分の身体の状態を知ることができる。
エクササイズに入る前の身体の状態と、エクササイズが終わってからの身体の状態の違いに気づくかもしれませんし、何も気づかないかもしれません。
もしも何も気づかなかったとしても、なんにも問題はありません。
自分のやり方が違っていたのか?と疑問を抱くこともしなくていいんです。
大切なのは、身体を思いやる時間を自分のために取ってあげたということ。

私たちの身体は複雑でもあります。
心に何らかの形で刻まれているトラウマなどを抱えている方々もたくさんいらっしゃいます。
また、そこに気づいてない人もたくさんいらっしゃいます。

ソマティクスは魔法ではありません、一度行ったからといって、長年にかけて凝り硬まった慢性化した筋肉や心が抱えている問題が一瞬にして解ける訳はありません。
もちろん、初めの一回で、身体の軽さや心の軽さを感じる人もいらっしゃいますが。
言いたいことは、人と自分を比べない、人それぞれという事、諦めずに自分のペースで無理せず続けていくことが大切ということ。

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