囚われている身体と心

囚われている?身体?心?
何に囚われているの?

わたしたちの身体と心は、ストレス反応から生じる筋肉の収縮によって囚われている。
わたしたち人は、感情の豊かな生き物。
いいこと悪いこと、楽しいこと苦しいこと、嫌なことに対して感情が動き、それに伴い
わたしたちの筋肉は、緊張して縮んだり緩んだりを繰り返している。

この筋肉の収縮…
筋肉が健全に縮まったり緩んだりしているうちは、何も問題はない。
でも、いつの日からか、縮こまった筋肉が元の緩んだ筋肉に戻らなくなる…
そこから、無意識のうちに始まっている筋肉の不具合。

身体は筋肉の収縮に囚われてしまい、身体と繋がっている心も固めてしまう。
一心同体という言葉があるように、身体と心は繋がっているから、身体と心のどちらかだけが正常というわけにはいかないのです。

目次

慢性的な腰痛や肩こりは老化ではない

体の機能に病的な問題はないけれど、なかなか治らない腰痛や肩こりや首こりといった筋肉の凝り。
年齢のせい、老化だからと思い込んでいませんか?

近年、若くても腰痛や肩こりがひどい人が増加しています。
長時間パソコンやiphoneに夢中になっている時の同じ体勢、スマホ首とも言われている前屈みの首が突き出た姿勢の悪さで、首肩腰は強力にダメージを受けています。

それプラス、呼吸も不規則になっていることにさえ気づくわけもない。
また、瞬きを忘れてブルーライト画面を直視する長時間による目の酷使。

身体には、自分が思っているよりもはるかに強力な負担がかかっている。
どんどん縮んで短くなっていき、元に戻れない縮みっぱなしの筋肉….

意識的に伸びをしたりして、元のリラックスしている筋肉に戻すことを心がけないと、筋肉は縮みっぱなしで緩むことを忘れてしまう。
このシステムに、老いも若きも全く関係はないのです。

つまり、年齢を重ねるごとに全ての人の腰が曲がっていくのは当たり前で、慢性的な身体のあちこちの痛みも我慢して過ごすのが当たり前だという概念は全くないのです。
そうなんです、歳のせいではないんです。

身体のコリは囚われのサイン

身体のどこかにコリがある。
そのコリがしこりなどの病的なものでもなく、常にあって良くならないとしたなら、それは筋肉の囚われのサイン。

腰痛などの痛みを和らげるために、湿布をしたり薬を飲んだりして改善されていますか?
何らかの行動をとったことに対して、一時的に精神的に少し痛みも気持ちも和らぐかもしれません….
が、しかし、収縮に囚われてガチガチに固くなった筋肉が薬などで魔法のように緩むでしょうか?

痛みやコリがあるとしたら、それは身体からのメッセージ。
応急処置でその場をしのぐのではなく、元の柔軟な筋肉に戻してあげることを思ったり考えたりしたことはありますか?

このブログを読んでいて気づき始めたかと思いますが、腰痛や肩こりなどの筋肉の凝りは老化現象ではない訳ですから、筋肉を緩めて元の状態に戻してあげれば、痛みや収縮も改善されるということです。

整体やマッサージに通っても、数日で痛みが戻ったり、または施術直後に筋肉痛などの痛みに見舞われるのは、まずは自分の意思で脳を使って筋肉を緩めたのではないということが一つと、もう一つの理由として、固く縮んでいる筋肉に無理な圧力をかけたり、ストレッチしたという理由から、強制的に伸ばされた筋肉が一気に、しかもさらに縮んでしまう状態になるからです。

筋肉の収縮を緩めるソマティクスエクササイズ

日本ではまだまだ知名度が低いソマティック
ソマティックのソマはギリシャ語で、生きている身体の意味。
つまり魂を含んでいる身のことであり、死んでしまった肉体はソマとは言えません。

このソマティックの言葉の名付け親は、アメリカの哲学者でもあり心理学者でもあるトーマス・ハンナ氏(1928-1990)。
ヨガが盛んなヒッピー時代に、ソマティクスエクササイズ(ソマティックを複数形(英語)にしてソマティクス)を考案し、年齢を重ねると誰もが老化するという老化現象を神話にすぎないと述べています。

“誰もが歳をとると身体の機能は衰える”という呪文を唱える必要はないと語っています。

ソマティクスエクササイズは、感覚運動健忘症に働きかける脳を使ったエクササイズ。
感覚運動健忘とは、簡単に説明すると、私たちの感覚運動システムが正しい感覚と動きを忘れてしまうこと、つまりは筋肉が正しい感覚と動きを忘れてしまっているという状態です。

慢性的腰痛肩こり首こり体の歪みなどの症状はこの”感覚運動健忘症”になっているということです。

ソマティクスエクササイズで腰痛にサヨナラ〜

さて、身体の不調、慢性的に治らないコリや痛み。
確実に改善されるという希望はあります。

ソマティクスエクササイズは、脳を使って行う運動です。
運動といっても、汗をかいたりキツいものではありません。
エクササイズの特徴は、”無理しない頑張らない”です。
運動女子系のあなた、残念ですが、運動した感はまったく感じられません。

とにかく、無理しない頑張らないで行うこと。
のんびり〜とゆっくり〜と動いていきます。

脳を使うということは、どうゆうことなのか?というと…
意識を向けながら動くということです。
テレビを見ながら、とか…今日の夕ご飯何食べようかな?とか…頭を働かせながら動くんじゃなくて。

動いている筋肉、今使っている筋肉はどうなっているんだろう?と意識しながら感じながら、ゆっ〜くり動いていくのがポイント。

正しい動き方をすっかり忘れてしまっている筋肉に、柔軟だった頃の筋肉を思い出してもらうように、脳を使って無理なく動くのがソマティクスエクササイズ。

エクササイズの後の恩恵は、ふわ〜っと何かが緩んだ感、身体と心も力が抜けた究極なリラックス感が体験できます。

でも、その感覚も人それぞれです。
”ソマは自分にだけにしかわからない内側の部分”
自分がどのくらい、”今”+”自分”の内側に集中できたのかによっても変わってくる。
また、その日の体調の具合によっても異なってくるので、毎回同じ体験にはならないかもしれません。
いずれにしろ、汗をいっぱいかいたスポーツ後の感覚は味わえません。

のんびりと自分を感じる時間
ゆっくりと動いていくから、普段気づかない自分の身体と心に気づくことができる。

収縮から囚われてる筋肉も、少しづつ少しづつ緩んで長くなっていく。
ソマティクスエクササイズは心地の良いエクササイズなので、習慣にして続けられる。
朝、布団から出る前にもできるし、椅子に座った状態でもできる。
毎日毎日、少しづつ行うことで、脳と筋肉の関係は確実に改善されて、痛みや腰痛はやがて消えていく。

大切なのは、少しづつでいいから続けることです。
痛みがなくなったからといって止めないことです。
生きている私たちの身体は常に変化しますから、いい状態をキープするには継続するのみです。

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